「SEO対策をやらなきゃ」と思いながらも、実際にいくらかかるのか、自分たちでやる方がいいのか代行に頼むべきなのか、判断がつかずに時間だけが過ぎていませんか。本記事では、自社でSEO対策を行う場合の現実的な工数と、代行会社に依頼する場合の費用相場を整理したうえで、「うちの場合はどちらが得か」を判断するための軸を提示します。
- 自分でSEO対策を行う場合、月20〜40時間程度の工数がかかることが多く、人件費に換算すると相応のコストになります
- 代行会社に依頼する場合の相場は施策範囲によって大きく異なり、数万円台から数十万円台まで幅があります
- 判断軸は「リソース・予算・時間」の3つ。迷ったら複数社に無料相談し、見積もりを比較してから決めるのが現実的です
自分でやるか、代行に頼むか? 判断の3つの基準
まず押さえておきたいのは、SEO対策を自社でやるか代行に頼むかは、好みの問題ではなく3つの基準で客観的に判断できるという点です。SEO業界では、社内リソースの有無・学習コスト・成果を待てる期間の3つが、内製か外注かを分ける一般的な判断軸としてよく挙げられます。順に見ていきましょう。
リソースの確保ができるか
SEO対策は「片手間」で成果が出る施策ではありません。専任者を1人割けるのか、それとも他業務と兼務でやりくりするのかによって、現実的に回せる作業量が大きく変わります。兼務の場合、更新が滞りがちになり、結果として成果が出るまでの期間が延びてしまう傾向があります。
学習曲線に耐えられるか
SEO対策は、ツールの使い方だけでなく、Googleのアルゴリズム変更などの最新情報を継続的に追う必要がある分野です。たとえばキーワード選定だけを見ても、「メインキーワード決定→関連KW洗い出し→グループ化→検索ボリューム調査→優先順位付け」という手順があり、検索意図の理解やカニバリゼーション(似たキーワードで記事同士が競合してしまう現象)への配慮も欠かせません(詳しくはSEOキーワード選定の始め方で解説しています)。同様に、記事の見出し構成にも「読者ニーズの言語化→競合見出しスキャン→優先度整理→キーワードと論理の組み合わせ」という手順とルールがあり(詳しくはSEOに強い記事構成・見出しの作り方を参照してください)、これらを独学でキャッチアップし続ける時間的余裕があるかは、内製化を検討するうえで重要な分岐点です。
3〜6ヶ月単位で成果を待つ時間的余裕があるか
SEO対策は即効性のある施策ではなく、一般的に成果が見えてくるまで3〜6ヶ月程度かかるとされています。この期間を「投資期間」として許容できるかどうかも、自社でやるか代行に頼むかを左右する要素です。
この3つの基準に照らして「リソースがない」「学習に時間を割けない」「早く結果が欲しい」のいずれかに当てはまるなら、代行の活用を検討する価値があります。逆に、専任者を確保でき、じっくり学びながら育てていく方針であれば、まず自社対応から始めるという選択肢も現実的です。
自分でSEO対策をやる場合の現実的な工数・時間
代行費用の話をする前に、見落とされがちな「自分でやる場合の隠れコスト」を整理しておきます。SEO対策は無料で始められる分、かかっている時間が見えにくく、結果として本業を圧迫していることに気づきにくいという特徴があります。
コンテンツSEOとテクニカルSEOでは工数の性質が違う
まず理解しておきたいのが、SEO対策の中には「継続的に時間がかかり続けるタイプ」と「初期に一度対応すれば負荷が下がるタイプ」の2種類があるということです。コンテンツSEO(記事制作・更新)は成果が出るまで3〜6ヶ月以上かかり、その後も継続的な更新・メンテナンスが必要な、恒常的に工数がかかり続けるタイプの施策です。一方でテクニカルSEO(表示速度・モバイル対応・HTTPS化・サイトマップ整備など)は、WordPressのプラグインなどである程度自動化でき、初期設定さえ終えれば維持管理の負荷は軽くなる傾向があります。このため、社内に専任担当者がいない場合は「テクニカルSEOの基本対応を自社で済ませ、記事制作は外注する」という組み合わせも現実的な選択肢です(この違いはコンテンツSEOとテクニカルSEOの違いでさらに詳しく解説しています)。
キーワード選定の工数
キーワード選定は月2〜4時間程度、毎月の継続タスクになることが多い作業です。無料のキーワードツールを使えば低コストで対応できる領域ではありますが、前述のとおり手順とルールの理解が前提になります。
1記事あたりの企画・構成・執筆・内部リンク設置
ここが最も工数のかかりやすい部分です。断定はできませんが、一般的な調査では、3,000字程度の記事(調査・画像作成を含む)の執筆に1時間以上かかるという回答が大半を占め、専門性の高いテーマではリサーチも含めて1時間あたり2,000字程度のペースが目安とされています。企画・構成の検討には数時間から1週間程度の幅があるとも言われており、月に複数本の記事を継続して制作するとなると、決して小さくない時間の確保が必要になります。
サイト技術的な改善・SEOツールの導入・運用
テクニカルSEOの基本対応(表示速度改善・モバイル対応・サイトマップ整備など)は、前述のとおり初期に集中的に取り組み、その後は軽い保守で済ませられる性質の作業です。ただし、初期対応そのものには一定の技術的な理解が求められます。
月次の効果測定・改善
内部リンクの設計・見直しも継続タスクの一つです。公開後は数日以内にアンカーテキストの設定や重要ページへのリンク集約を行い、その後は月次で新規記事への対応やリンク切れの確認を行う運用が一般的とされています(具体的な手順は内部リンクの正しい貼り方とSEO効果で解説しています)。順位やアクセス数のチェック、改善施策への反映にも継続的な時間がかかります。
月計の総工数と人件費換算のイメージ
上記を合計すると、SEO対策を継続的に運用するには月あたり相応のまとまった時間がかかることが多いというのが実態です。これを担当者の時給に換算すると、決して無視できないコスト(=機会費用)になります。「無料でできる」という印象とは裏腹に、自分たちの時間を投じている以上、それは実質的なコストであるという視点を持っておくことが大切です。
代行会社に依頼する場合の費用相場(施策別)
続いて、代行会社に依頼した場合の費用相場を、施策別に整理します。ここで紹介する金額は市場調査に基づく一般的な目安であり、代行会社によって幅があります。実際の見積もりは複数社を比較することをおすすめします。
SEOコンサルティング
月額10万円〜50万円程度が一つの目安とされ、簡易的なコンサルティングであればより安価な帯域で提供されるケースもあります。一方で、月額30万円〜80万円以上の本格的なプランも存在し、支援範囲によって幅が大きい領域です。
コンテンツSEO・記事制作代行
1記事あたり5万円前後、専門家監修が必要な記事ではさらに高くなるケースもあります。月あたりでは4万円〜30万円程度、月に2〜4本の制作を依頼する場合は月10万円台〜60万円程度になることが多いようです。
内部SEO対策
サイト構造の見直しやテクニカルな改善は、10万円〜100万円程度のスポット(単発)対応、または月額での継続対応という形が一般的です。
外部リンク対策
月額1万円〜15万円程度が目安とされています。成果報酬型で契約されるケースでは月1万円〜30万円以上と幅があります。
初期費用の有無
代行会社によっては、相談料・診断料・セットアップ料といった初期費用が別途発生する場合があります。なお、キーワード選定そのものは無料のツールでも十分対応できる領域のため(SEOキーワード選定の始め方参照)、見積もりの中にこの工程がどこまで含まれているかを確認しておくとよいでしょう。
見積もりを比較する際は、月額の総額だけでなく「その金額に何が含まれているか(記事本数・修正回数・レポート頻度など)」を必ず確認しましょう。同じ月額でも支援範囲が大きく異なることがあります。
SEO対策会社の料金体系(3つのタイプ)
SEO対策会社の料金体系は、一般的に3つのタイプに整理されます。それぞれメリット・デメリットが異なるため、自社の状況に合わせて選ぶことが重要です。
月額固定型(最も一般的)
費用が事前に把握でき、長期的なパートナーとして信頼関係を築きやすいのが特徴です。一方で、成果が出ていない月でも同額の費用が発生するという側面もあります。
成果報酬型(順位やCV数に応じた報酬)
成果が出なければ費用が発生しにくく、リスクを抑えて依頼できる契約形態です。ただし「成果」の定義が曖昧なまま契約すると、後からトラブルになりやすい点には注意が必要です。初期費用が別途発生することも珍しくありません。
スポット型・一括支払い型
キーワード選定や初期設計など、必要な作業だけを単発で依頼できるのが利点です。反対に、継続的な支援が必要な場合はスポットの繰り返しになり、結果として割高になりやすいこともあります。
料金体系によってメリット・デメリットが異なるため、見積もり時にはどのタイプで契約するのかを必ず確認しておきましょう。
自分でやる場合 vs 代行に頼む場合の費用・時間比較シナリオ
ここまでの内容をもとに、いくつかの一般的なシナリオを想定して、判断のイメージをつかんでみましょう。以下はあくまで仮定に基づく例であり、実際の金額・工数は事業の状況によって変わります。
シナリオ1:小規模事業者(予算に限りがあり、人手が不足している場合)
社内で専任者を置けず、経営者自身が片手間で対応せざるを得ないケースです。この場合、自社対応にかかる時間は他の重要業務を圧迫するリスクが大きく、まずは記事制作など一部だけを代行に任せるという選択が現実的になりやすいでしょう。人手が足りない状態で無理に内製しようとするより、優先順位の高い業務から代行を検討する方が結果的に効率的なケースが多いといえます。
シナリオ2:成長期の中小企業(専任者を確保でき、ある程度の予算がある場合)
専任担当者を1人置ける場合、自社対応でも運用は可能ですが、その分だけ担当者の時間コストが発生します。全施策をコンサルティング付きで代行に任せれば、専門知識のキャッチアップにかかる時間を削減できる一方、費用は相応にかかります。この場合の判断は、突き詰めれば予算感の問題です。成果が出るまで3〜6ヶ月待つ覚悟があるなら代行に任せる、まずは小さく自社で試したいなら内製から始める、という2つの方向性があります。
シナリオ3:副業の個人事業主(時間が限られ、予算も抑えたい場合)
本業の合間にSEO対策の時間を確保するのは容易ではありません。この場合、記事制作だけを代行に任せ、コンサルティングは必要な時だけスポットで受けるといった「分割発注」も選択肢になります。時間が最も制約になっているケースでは、代行に依頼しながら少しずつ知識を吸収し、段階的に自社対応へシフトしていくアプローチが現実的です。
自社の状況を整理するときは、まず自社サイトのどこに課題があるのかを把握しておくことも重要です。「記事を書いているのに順位が上がらない」という場合は、コンテンツ以外の要因が絡んでいることもあるため、検索順位が上がらない原因チェックリストで一度診断してみることをおすすめします。
代行に依頼すべき判断基準(チェックリスト)
ここまでの内容を踏まえて、自社が代行を検討すべきかどうかを簡単にチェックしてみましょう。
- 月20時間以上、SEO対策に専任できる人材がいない
- SEOの最新知識をキャッチアップする時間的余裕がない
- 初期費用・月額の予算がある程度用意できている
- 3〜6ヶ月単位で成果を待つ時間的余裕がある
- 「代行に任せてもいいが、施策内容は理解しておきたい」という関与の意欲がある
- 現在のサイトの課題(キーワード選定のミス・コンテンツ不足・技術的な問題など)がある程度自覚できている
3つ以上当てはまる場合は、代行の活用を前向きに検討する価値があるといえます。特に、自社サイトの課題を自覚できている場合は、検索順位が上がらない原因チェックリストで事前に整理しておくと、代行会社からの提案内容をより正確に評価できるようになります。
いずれの場合でも注意したいのが、「必ず順位が上がる」「3ヶ月で成果保証」といった断定的な謳い文句をする業者です。SEOは検索エンジンのアルゴリズムに左右されるため、成果を保証すること自体が本来難しい分野です。具体的な代行会社の選び方・見極めポイントは、別記事「SEO対策会社(代行)の選び方」で詳しく解説する予定です。
SEO対策とWeb広告の費用対効果の簡易比較
最後に、SEO対策以外の選択肢についても触れておきます。集客の手段はSEOだけではなく、Web広告やSNS広告と組み合わせることで、より早く・より広く成果を出せる場合もあります。
SEO対策の特性
初期の労力・費用はかかるものの、一度上位表示されればクリックごとの課金が発生せず、中長期的な資産になりやすいのが特徴です。反面、成果が見えるまで3〜6ヶ月程度かかるため、即効性は期待しにくい施策です。
Web広告(リスティング・ディスプレイ広告など)の特性
出稿すればすぐに露出でき、日次で予算管理もしやすいという即効性が魅力です。ただし広告を止めると同時に流入も止まるため、継続的な費用が前提になる点はSEOと大きく異なります。
SNS広告の特性
ターゲティングの精度が高く、まだ自社を知らない層への認知拡大に向いている媒体です。SEOが「検索している人」向けなのに対し、SNS広告は「まだ検索していない、認知段階の人」にアプローチできるという役割の違いがあります。
地方の中小企業であれば、まず低予算で始められるSEO対策とテクニカルな基本対応を優先し、余力が出てきた段階でWeb広告やSNS広告を組み合わせるという考え方が現実的です。個人事業主の場合も同様に、まずは資産として積み上がるSEO対策を軸にしつつ、必要に応じて広告で補完するという組み合わせが検討しやすいでしょう。SEO対策だけで完結させようとせず、SNS・広告と組み合わせて集客チャネルを多角化していく視点が、事業の成長段階に応じて重要になります。
まとめ
SEO対策は「自分でやる」か「代行に頼む」かの二者択一ではありません。まずはコンサルティングだけを受けて学びながら自社で実装し、その後は記事制作だけを外注にシフトするなど、段階的なアプローチも十分に現実的な選択肢です。
判断の軸になるのは「リソース・予算・時間」の3つです。これらが自社にどの程度あるかを整理したうえで、迷った場合は複数の代行会社から無料相談・見積もりを受け、提案内容を比較してから決めることをおすすめします。
次回の記事「SEO対策会社(代行)の選び方」では、実際に依頼を検討する際の比較ポイント・チェックリストをより詳しく解説する予定です。また、SEO対策だけでなくSNSやWeb広告も含めた一気通貫でのご相談は、SEO対策サービスページから随時受け付けています。

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