「LPのファーストビューは整えた」「フォームの入力項目も減らした」——それでも問い合わせが増えないなら、原因はページ全体の訴求の順番にあるかもしれません。この記事では、読者の心理を段階的に動かす型「PASONAの法則」を使って、LP全体の構成を組み立てる手順を解説します。
- LPは「悩みの提示→共感→解決策→提案→絞込→行動喚起」というPASONAの法則の型で構成すると、読者が離脱せずに読み進めやすくなります
- 人の購買心理は一気に動かず段階を踏む必要があるため、感覚だけで並べた構成は途中で読者を置き去りにしがちです
- まずは自社LPの構成を、この記事で紹介するPASONAの5ステップに沿って一度組み直してみましょう
相馬 純 / WEBマーケティングコンサルタント
WEBマーケティング歴15年・SEO対策歴15年。日本最難関キーワードでの検索1位獲得実績を持つ、マーケティングのプロフェッショナル。
LPのファーストビューとフォームを整えたのに問い合わせが増えない理由
この見出しでは、部分的な改善を重ねても問い合わせが増えない理由を明らかにします。答えは、ページの「入口」と「出口」は整えても、その間にある訴求の並び順が抜け落ちやすいためです。実際に数多くのLPを診断してきた中では、「ファーストビュー→フォーム→信頼要素」という順で情報が並んでいるケースが少なくありません。しかし信頼要素(実績・お客様の声・保証など)が後方に配置されていると、読者は行動に移す直前まで不安を拭えないまま離脱してしまいます。デザイン優先で訴求の並びが後回しになるパターンは、LP診断の現場でたびたび見かけます。
ファーストビュー(入口)とフォーム(出口)は整えても「途中」が抜けやすい
私たちがLP改善のご相談を受ける中では、LPのファーストビューで離脱されない作り方や問い合わせフォームで離脱されないためのEFOの基本を個別に見直したのに、成果が伸び悩むケースに何度も出会ってきました。ファーストビューはあくまでページの入り口であり、フォームは出口です。入口と出口だけを磨いても、途中の訴求が読者の背中を押せていなければ、フォームにたどり着く前に離脱してしまいます。
LPは3部構成(ファーストビュー・ボディ・クロージング)で考える
LPは大きく「ファーストビュー」「ボディ(本文の訴求部分)」「クロージング(フォーム直前の後押し)」の3部構成で捉えると整理しやすくなります。入力フォーム単体の使いやすさを高めるEFOは、あくまでこの「出口」の一施策です。ページ全体の構成・デザインで成約率を高める取り組みの一部として位置づけられます。今回は、LPのCVR(コンバージョン率)が低い原因チェックリストで扱いきれなかった「ボディ」部分の組み立て方を、PASONAの法則で解説していきます。
PASONAの法則とは?LP全体の訴求を組み立てる6つの要素
PASONAの法則は、日本のマーケティング業界で広く使われている文章・構成の型です。ここでは各要素を、LPの訴求という観点から順に解説します。
Problem(問題提起)
読者が抱えている悩みや課題を、まず言葉にして提示する要素です。ここで「自分の話だ」と思ってもらえるかどうかが、以降を読み進めてもらえるかの分かれ目になります。
Affinity(共感・親近感)
提示した悩みに対して「その気持ち、わかります」と寄り添う要素です。旧来のPASONAでは「Agitation(煽り)」と呼ばれていた部分にあたりますが、過度な不安を煽るのではなく、共感を軸に書くのが現在の主流です。
Solution(解決策)
読者の悩みに対する解決の方向性を示す要素です。ここでは根拠(なぜその方法が有効なのか)を添えることで、次のOfferへの納得感が高まります。
Offer(提案)
具体的なサービス・商品・条件を提示する要素です。新PASONAで追加された要素で、Solutionで示した方向性を、実際に読者が選べる形に落とし込みます。
Narrow down(絞込)
「誰のためのものか」「期間・人数に限りがあるか」を示し、対象や条件を絞り込む要素です。すべての人に当てはまるとは言わないことで、かえって当事者意識を高める効果があります。
Action(行動)
問い合わせ・資料請求・申込みなど、具体的な行動を促す要素です。ここまでの流れがあって初めて、読者は自然に行動へ移りやすくなります。
旧PASONA(5要素)と新PASONA(6要素)の違い
PASONAの法則はもともとマーケティングコンサルタントの神田昌典氏が提唱したとされる型で、当初はProblem・Agitation・Solution・Narrow down・Actionの5要素でした。その後、Agitation(煽り)がAffinity(共感)に置き換えられ、新たにOffer(提案)が加わった6要素の「新PASONAの法則」が広く使われるようになっています。本記事もこの新PASONAの6要素で解説しています。
なぜPASONAの法則の順番だと読者の心理が動くのか
型を丸暗記するだけでは、実際のLP作成で応用が利きません。ここでは、なぜこの順番でなければ読者の心理が動かないのかを整理します。
人は「自分ごと」だと思わないと読み進めない
特に広告経由の流入では、訪問者がクリックした瞬間の興味・熱量が高いうちに、いかに「自分に関係がある話だ」と感じてもらえるかが重要です。広告の訴求とLPの内容がずれていると、訪問者は「思っていたページと違う」と感じ、早い段階で離脱してしまいます。
解決策より先に悩みを言語化すると信頼が生まれる
いきなり解決策や商品の提案から入ると、読者は「売り込まれている」という警戒心を先に抱いてしまいます。先に悩みを言語化し、共感を示すことで、読者は「自分のことを理解した上での提案だ」と受け止めやすくなります。この順番があるからこそ、後半のOfferが押し売りに感じられにくくなります。
絞込(限定性)が行動の後押しになる理由
人は「いつでもできる」と思うと、行動を先延ばしにしがちです。対象や条件を絞り込み、限定性を示すことで、読者の背中を押す最後のひと押しになります。ただし、事実に基づかない誇張した限定表現は信頼を損なうため避けるべきです。
【実践】自社のLPにPASONAを当てはめる5ステップ
ここからは、実際に自社のLPにPASONAの法則を当てはめる手順を、5つのステップで解説します。知識として型を知るだけでなく、自社のLPに落とし込むところまでが本題です。
- Step1: 悩みや問題を「明確化」して言語化する
- Step2: 煽りすぎない共感の書き方(Affinity)
- Step3: 解決策(Solution)を根拠つきで見せる
- Step4: 提案(Offer)を分かりやすく提示する
- Step5: 絞込(限定性)と行動喚起(Action)で背中を押す
Step1: 悩みや問題を「明確化」して言語化する
まず、広告文やページタイトルで訴求したキーワードと、本文冒頭の悩みの言語化がずれていないかを確認します。広告文とファーストビューの訴求がずれていると、読者は「思っていたページと違う」と感じ、そのまま離脱してしまうためです。読者が検索・クリックした瞬間に頭の中にあった言葉を、そのまま拾って明確化することを意識してください。
Step2: 煽りすぎない共感の書き方(Affinity)
悩みを言語化したら、次は「それはつらいですよね」と寄り添う一文を添えます。ここで恐怖や不安を過度に強調すると、読者に不信感を与えかねません。事実を誇張した煽りは、信頼を損なう原因になります。あくまで「理解している」という姿勢を示すことが目的です。
Step3: 解決策(Solution)を根拠つきで見せる
解決策を提示する際は、「なぜそれが有効なのか」という根拠をセットで示します。根拠のない解決策の提示は、読者にとって単なる自社の主張にしか見えません。私たちがLPを拝見する際も、Solutionの根拠が弱いページは、次のOfferへの納得感が続かない傾向があります。
Step4: 提案(Offer)を分かりやすく提示する
Offerでは、サービス内容・価格・特典などを、専門用語を避けて分かりやすく提示します。ここで情報を詰め込みすぎると、かえって何を選べばよいのか読者が判断できなくなります。Solutionで示した方向性を、迷わず選べる1つの提案に絞り込むことを意識してください。
Step5: 絞込(限定性)と行動喚起(Action)で背中を押す
最後の絞込・行動喚起の段階では、フォームの設計にも注意が必要です。入力項目の中でも、電話番号の必須化は離脱率と問い合わせの質の両方に影響しやすい項目です。制作段階で「念のため」と追加した項目が、そのまま公開まで残ってしまうケースは少なくありません。ここまでの訴求が良くても、最後のフォームで離脱されては意味がないため、行動直前の障壁は必ず見直しましょう。
地方の中小企業・個人事業主が使いやすいLPの「お悩み解決型」PASONA活用法
PASONAの法則は、高単価で複雑な商材でなくても使える型です。ここでは、地方の中小企業や個人事業主でも取り入れやすい簡易版の考え方を紹介します。
高単価・複雑な商材でなくても使える簡易版PASONA
「PASONAは高額な商品や難しいサービスのためのもの」と思われがちですが、そうではありません。地域密着のサービスや、比較的シンプルな商材であっても、悩みの言語化→共感→解決策→提案→絞込→行動喚起という流れそのものは変わらず有効です。要素ごとの文章量を短くし、全体を簡潔にまとめる「お悩み解決型」として組み立てれば、無理なく実践できます。
「お悩み解決型」で組み立てる際の注意点
簡易版であっても、Problem(悩みの提示)を省略してSolutionから始めるのは避けましょう。読者が「自分ごと」だと感じる前に解決策を提示すると、押し売りのような印象を与えてしまいます。要素を削るとしても、Problem→Solution→Actionの骨格だけは残すことをおすすめします。
PASONAの法則と他のフレームワーク(AIDMA・BEAF)との違い・使い分け
LPの構成を考える際によく比較されるフレームワークとして、AIDMAとBEAFがあります。それぞれPASONAとの違いを簡潔に押さえておきましょう。
AIDMA(認知から行動までの基本の流れ)
AIDMAは「Attention(注意)→Interest(興味)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)」という、消費者が商品を認知してから購入に至るまでの基本的な流れを示す古典的な型です。PASONAが「悩みの言語化」から始まるのに対し、AIDMAは「注意を引く」ことから始まる点が異なります。
BEAF(実績・証拠で押す商材向き)
BEAFは「Benefit(利益)→Evidence(証拠)→Advantage(優位性)→Feature(特徴)」の順で、実績やデータを根拠に訴求する型です。競合との比較材料や導入実績が豊富な商材と相性がよく、悩みへの共感よりも客観的な証拠で納得させたい場合に向いています。自社の商材が「悩みへの共感」で動かしやすいか「証拠」で動かしやすいかによって、使い分けを検討してください。
構成を組んだあとにやること
PASONAの法則でLPの構成を組んだら、そこで終わりにせず、次のステップに進むことが大切です。
型は「完成形」ではなく「検証の出発点」
私たちは「作って終わり」の制作は行わず、公開後の成果を目的とした支援を大切にしています。PASONAの法則で組んだ構成も、あくまで最初の仮説にすぎません。公開後の反応を見ながら継続的に調整していく前提で捉えてください。
次にやるべきはABテストでの効果検証
構成を組んだ後は、実際にどの部分が読者の行動を左右しているのかをABテストで検証していく段階に進みます。広告運用における問題は、運用テクニック以前にこうした初期設定・構成の段階で決まっていることが少なくありません。ABテストの始め方については、別記事で詳しく解説する予定です。
まとめ
LPの構成は、Problem(問題提起)→Affinity(共感)→Solution(解決策)→Offer(提案)→Narrow down(絞込)→Action(行動喚起)というPASONAの法則の順番で組み立てると、読者を段階的に行動へと導きやすくなります。ファーストビューとフォームだけでなく、その間の訴求の並びまで見直すことが、問い合わせを増やす次の一手です。
自社のLPを見直しても改善点が見えづらい場合は、LPとホームページの違い|広告経由の集客になぜLPが必要なのかについても参考にしながら、まずは全体構成の棚卸しから始めてみてください。それでも判断が難しい場合は、ウィズマーケティングのウェブサイト制作サービスにて、公開後の改善まで含めたご相談を承っています。
よくある質問
PASONAの法則を理解しても、実際に自社の商材に当てはめて説得力のある構成に落とし込むのは簡単ではありません。訴求の順番から見直したLP制作をご検討の方は、私たちのホームページ・LP制作サービスをご覧ください。

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[…] 案)→Narrowing down(絞り込み)→Action(行動)の順で読者心理を動かす型です。詳しくはLPの構成・訴求の順番の作り方|読み進めてもらうストーリー設計(PASONAの法則)で解説しています。 […]